2018年11月27日火曜日

私の本棚(39):ナショナルジオグラフィック日本版:ユダの福音書を追う




── ユダの福音書を追う


 私の本棚を紹介します。

 第39回は、特定テーマ月刊誌:NATIONAL GEOGRAPHIC(2006-5) から「ユダの福音書を追う」を取り上げます。


 上掲写真は、
特定テーマ月刊誌:「NATIONAL GEOGRAPHIC(2006-5) ナショナルジオグラフィック日本版:ユダの福音書を追う」です。

 2006年、衝撃的なニユースが流れました。20世紀後半に発見されていた古代文書の内容が一部公表されたのです。それによると、十二使徒(*1)の内、イエス・キリストを裏切ったと思われていたユダの人物像が一変してしまう可能性がでてきたのです。

 新約聖書(*2)によれば、イスカリオテのユダはイエス・キリストを裏切った人物とされています。イエスの死後、様々な教えを説く福音書(*3)が存在しましたが、新約聖書に収められているのは、その中で「正典」と認められた、マルコ、マタイ、ルカ、ヨハネの4つの福音書です。一方、ユダの福音書は「禁書」として厳しく批判されてきたのです。

 ユダの福音書は、後の弾圧によってほとんど破棄されてしまったのですが、1945年、考古学史上を揺るがす驚くべき発見がありました。それがナグ・ハマディ文書と呼ばれているものです。
 これら資料の発見と盗難、修復や鑑定の過程を克明に追った迫真のノンフィクション『ユダの福音書を追え』 ハーバート・クロスニー著, 2006/4/29 が出版されています。本書で紹介されているのは、そのダイジェスト版ということになります。

【基礎知識】

【注】(*1)十二使徒とは?
 イエスに宣教者として選ばれた弟子で、以下の12人。(1)シモン・ペトロと兄弟の(2)アンデレ、ゼベダイの子(3)ヤコブと(4)ヨハネ、(5)マタイ。(6)フィリポ、(7)バルトロマイ、(8)トマス、アルファイの子(9)ヤコブと(10)タダイ、(11)シモン、そして(12)イスカリオテのユダである。

【注】(*2)聖書とは?
 紀元前3世紀頃までに書かれたユダヤ教とキリスト教共通の正典『旧約聖書』と、紀元1~2世紀に書かれたイエスや使徒の言行、各地の教会への手紙などを収めた『新約聖書』とで構成されている。

【注】(*3)福音書とは?
 イエスの言行録の形をとった文書。教会が認める正典として新約聖書にされたのは、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの4書。聖書から外されたキリスト教文書(外典)にも福音書とされるものが多数あり、『ユダの福音書』はその一つである。


【解説欄】

特定テーマ月刊誌:「NATIONAL GEOGRAPHIC(2006-5) ナショナルジオグラフィック日本版:ユダの福音書を追う」


 ( 表紙 ) 



 ユダは裏切り者ではなかった ━━ 1700年前のパピルス文書が明かす、衝撃の物語。


 パピルスに記された文書は、エジプトの砂漠にひっそりと眠ったまま長い歳月が過ぎ去った。再び見いだされた時にはパピルスはぼろぼろに朽ちかけ、その内容は永遠に失われる寸前だった。


 「イスカリオテのユダとの対話でイエスが語った秘密の啓示」━━『ユダの福音書』冒頭より


 「お前は真の私を包むこの肉体を犠牲とし、すべての弟子たちを超える存在になるだろう」━━イエスがユダに語った言葉


 初期キリスト教の思想家たちは、教団がユダヤ教の一分派という地位から脱却をはかる過程でイエスの捕縛とと処刑の責任をユダヤ民族に負わせたほうが都合がよいと考え、ユダをユダヤ人の典型として描く傾向を強めていった。新たに発見された「ユダの福音書」に描かれたユダ像は、従来の記述とはまるで違っていた。次のページには、「福音書の紛失と発見の歴史」が詳細に紹介されている。


 1945年、エジプトの町ナグ・ハマディの近郊で農民が偶然掘り出した土器の壺の中から、長年地中に眠っていた文書群が発見された。そこには『トマス福音書』『ピリポ福音書』『心理の福音書』など、キリストの教えを記した未知の文書が10点以上含まれていた。そして今回新たに見つかったのが『ユダの福音書だったのである。


 このページに、最も重要なことが書かれています。


 「聖書に描かれたユダ像」:
 確かに、悪意に満ちた記述になっているように読めますね。


 最後の晩餐におけるユダとされる人物の位置

▼本の詳細
『ナショナルジオグラフィック日本版』「NATIONAL GEOGRAPHIC (2006-5)」『ユダの福音書を追う』p40 から p59:文=アンドリュー・コックバーン, 写真=ケネス・ギャレット, 訳=杉浦茂樹, 2006年5月号(第12巻 第5号 通巻134号)、日経ナショナルジオグラフィック社
(c)日経ナショナルジオグラフィック社, ISSN 1340-8399


私の本棚(38):ルイス・キャロル「不思議の国のアリス」




── 不思議の国のアリス


 私の本棚を紹介します。

 第38回は、不思議の国のアリスを取り上げます。


 上掲写真は、
・「不思議の国のアリス」(ルイス・キャロル著, マーチン・ガードナー注)
です。「鏡の国のアリス」も同時に購入しましたが、現在行方不明となっています。

【解説欄】

 本書の「序」で、マーチン・ガードナーが紹介している通り「アリス」の物語は、学者の研究対象となっており 今や「古典文学の墓石のような灰色の記念物になりつつある」と記されています。ギルバート・K・チェスタートンは、著者ルイス・キャロルの生誕百年祭の折に「アリスが可愛そうで、可愛そうでたまらない」と嘆いたそうです。

 確かに、さまざまな問題で「アリス」が引き合いに出され研究対象になるだけでなく、様々な問題で言及され、あるいは試験問題の題材としても取り上げられたりしているようです。

 現代の我々が読んでも容易には理解できないところが多々あります。「アリス」はもともと一世紀前の英国人を対象として書かれたものですから、我々には理解できないジョークが頻繁に登場するのは仕方ないことかもしれません。したがって本当に理解しようと思うのなら、それと本格的に取り組むことが求められます。それにはガードナーの解説付きで読むのが最も賢い読み方となるのではないでしょうか。

 ガードナーによると、この本の注釈はおとなたち━━特に科学者たちや数学者たち━━が永遠に生きる「アリス」を楽しんでいるので、そういうおとなたちの参考のためにのみ書いたものである、と記しています。

 ところで、私がこの本を購入したいと思った動機は「不思議の国のアリス」の中の一場面を詳細に読みたいと思ったからなのです。それも、プログラミング演習の問題で「アリス」を題材として取り上げようと考えたからです(【素歩人徒然(167)】「重力と私」━━ アリスは墜落死したか; 参照)。
 もしかしたら、コンピュータのプログラミング教材として「アリス」を最初に取り上げた事例として記録されることになるのでは・・・(そんなこと、あり得ません!)。

▼不思議の国のアリス


 ( 帯付きの表紙 ) 


 ( 裏表紙 ) 


 ( 表紙の表裏 ) 


 ( 扉 ) 


・各章の挿絵が素晴らしい


 ( 第1章の挿絵 )  ( 第3章の挿絵 )  ( 第5章の挿絵 ) 



  
ルイス・キャロル(Lewis Carroll)  マーチン・ガードナー(Martin Gardner)
(Wikipedia から引用)


▼本の詳細
「不思議の国のアリス」(ルイス・キャロル著, マーチン・ガードナー注, 石川澄子訳) Alice's Adventures in Wonderland : 1980年4月15日 第1刷発行, 1984年6月5日 第9刷発行, 定価 980円, 東京図書株式会社, 0097-7741-5156

「鏡の国のアリス」(ルイス・キャロル著, マーチン・ガードナー注, 高山宏訳) : 同時に購入しましたが、現在行方不明となっています。


2018年11月21日水曜日

素朴な疑問:菅野投手の完封勝利




素朴な疑問:菅野投手の完封勝利


 菅野投手(巨人)が沢村賞を獲得したそうですね。新聞には“記録ずくめ”とか“異次元の投球”とか書かれています。たいしたものですね。

 最多勝、最優秀防御率、最多奪三振のタイトルを総なめにしたのですから当然ですよね。2年連続での沢村賞獲得だそうです。たいしたものですね。文句の付けようがありません。

 でもねぇ~、何か引っ掛かるんですよ。パ・リーグ(*1)の投手たちは何をしていたのかなぁ~、と。別に菅野投手の活躍にケチを付けている訳じゃないんですよ。

 でもねぇ~、DH(指名打者)制のあるパ・リーグの投手たちは息を抜く暇がありませんからね。DH制とは無縁のセ・リーグ(*2)の投手と比べるのは酷ですよね。パ・リーグの投手の成績争いはセ・リーグよりも激しいんです。「2年連続で最多勝、最優秀防御率、最多奪三振のタイトルを取る」なんて到底無理なんですよ。

 いえ、別に菅野投手の活躍にケチを付けている訳じゃないですよ。菅野投手は15勝のうち8勝が完封ですからね。とても真似ができませんよ。

 詳しく見ると、セ・リーグのすべての球団(カープ、タイガース、ドラゴンズ、スワローズ、ベイスターズ、そしてロッテ)から完封勝ちを記録しているというじゃないですか。凄いですねぇ~。あっ! ロッテだけはパ・リーグじゃないですか。やっぱり!

 やっぱり引っ掛かるなぁ・・・・・

【注】(*1)パ・リーグ(Powerful League)
   (*2)セ・リーグ(Second League)。


2018年11月20日火曜日

恐竜博の記録

恐竜博の記録

【経緯】
 Yahoo!ジオシティーズのサービス終了にともない、Knuhsの書斎「分室3」は移転を余儀なくされ、「恐竜博の記録」をこの場所に持ってくることにしました。移転に際しては全体を作り直しています。


【 目 次 】

ルーム1:恐竜博2002(幕張メッセ 2002-9-17)

ルーム2:恐竜博2005(国立科学博物館 2005-4-27)


作成:shun kinoshita / knuhs

( Yahoo!ジオシティーズ閉鎖のため移転しました )

恐竜博2002

恐竜博2002

( 幕張メッセ 2002-9-17 )

【Camera: Canon IXY DIGITAL】          
【Lens: Canon Zoom Lens 3x 7.4-22.2mm 1:2.8-4.9】  


クリックで拡大できます

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ステゴサウルス

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ステゴサウルス

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アロサウルス

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アパトサウルス

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アパトサウルス

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カマラサウルス

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カマラサウルス

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カマラサウルス

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カマラサウルス

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シンラプトル

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モノロフォサウルス

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ベルサウルス

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ガャTウルス

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ダトウサウルス

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セイスモサウルス

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ジョバリア

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トルボサウルス

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クラメリサウルス

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シュノサウルス

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アパトサウルス
上腕骨、大腿骨

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ブラキオサウルス
頭骨

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最大の恐竜
セイスモサウルス前部

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最大の恐竜
セイスモサウルス後部

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セイスモサウルス
腹部

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セイスモサウルス
第4~10胴椎

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ジョバリア

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ジョバリア

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カルカロ
ドントサウルス

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カルカロ
ドントサウルス 頭骨

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セイスモサウルス
全身(合成)